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MESSAGE
いま、難しい課題が地球全体を覆っています。
多くの悲しみや不安をもたらす災厄は、教科書に載っている他人事ではなく、
まぎれもなく私たちの人生に起きているということを実感させられています。
この数年間は、科学がクローズアップされた日々でもありました。
そして、科学は証明された事実の積み重ねであるにも関わらず、伝え方、伝わり方によって、
人々の心をここまでかき乱すものなのかと改めて感じさせられました。
情報やその流通手段が少ない時代に、迷信がはびこり、人々の心がかき乱されたのと同じように、
それが著しく増えた時代にあっても、不確かな情報の大量拡散によって、
同じように人々の気持ちが浮足立ったり、誤った消費行動に走ったり、相互不信が生まれてしまう。
そんな現実を目の当たりにして、私は改めて、科学と向き合いながら、
科学を適切に伝えることの難しさと、根源的価値を感じています。
科学の発見によって、人はさまざまなことを新たな常識として共有し、生み出された技術を
良い目的に使うことによって、豊かに生きるための手段を手にしています。
その科学や技術を、今を生きる人に伝え、専門分野を超えた対話を促すことが、
個人の幸せや社会の発展を大きく左右する最後のピースである。
そんなことを感じています。
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